2011年04月27日

528)沈黙の春 福島の図書館から

『ブックバード日本版』、1年間かけて良い雑誌になりました。
No5は少しリニューアルも加え、さらに充実しました。
たくさんのご支援をいただき、スタッフさんだけのささやかな創刊1周年記念パーティを3月7日に開催しました。本当に、制作に関係するスタッフさんだけだったのですが全員で15名。気が付けば周りにこんなに、人が集まってくれていました。

こんな、くそまじめな雑誌は売れない…。
創刊から1年そう言われながらも、全国から購読者が一人、二人と増えていきました。
昔、何冊もベストセラーを掛けている大手出版の編集者の方が「売れ続ける本は全国からじりじりと申込みが入る本」と言われました。その言葉は本当かもしれない、と少しだけですが先が見えてきました。

そんな矢先です。

3月11日の地震。
3月15日発売の1周年記念号の喜びはどこかへ消えてしまいました。
被害があまりにも大きすぎて、何も言うことができません。
東北地方にはたくさんの定期購読者がいらっしゃいます。
正直私自身、世界の児童文学なんて今はどうでもいいでしょう。という気持ちになりました。

今できることは…。

何かしなければという気持ちと、何もできないという気持ちがごちゃごちゃになって苦しかったです。

そして、No.6の6月15日発売号はどうする?

予定していたインタビューや子どものイベントはどんどんキャンセル、未定になっていきます。
翻訳も、外国人の翻訳者さんと連絡がつかなくなったりして、スケジュールがどんどん追い込まれていきました。契約元のアメリカブックバード社と、今号は震災特別号にして完全オリジナル版にするという計画も交渉しましたが、なかなか話がうまくいきません。これが負の連鎖…です。

そして思い切って、発売を延期しました。
1号欠番しますから、年4回が年3回になります。
収入的には、また厳しくなりますね。
ただ、前に進むために、少し立ち止まることも必要かもしれないおと思っています。

今できること、
それはやっぱり「世界の扉はいつも開いている」ということを伝えること。
いつか、被災者のみなさんに必要とされるときに、いろんな世界のお話ができることだと思います。

そう踏ん切りがついたとき、
被災地のある図書館からのFAXなど、『ブックバード日本版』を読みたいという声が届きました。
求められているという気持ちに応えたいと思います。

次号の発売が延びた分、今号の販売期間が長くなります。
「多文化社会における児童文学」と「情報リテラシーの高い子どもを育てる図書館」の論文。
日本版の取材は村上康成さんのインタビュー、
板橋区立美術館の絵本作家育成で韓国の絵本作家チャン・ヨンスさんの活動レポート、
そして、紙芝居の文化については野坂悦子さんから寄稿いただきました。

子どもの絵本について深く知りたい方には、とっても読み応えのある本です。
ですから、身近な絵本の魅力を語る活動を、地域の小さなコミュニティで今年の夏は進めていきたいと思います。

コトラーのマーケティング3によると、マイティブックは大丈夫みたいです。
http://www.bookbird.jp  


Posted by 株式会社マイティブック    松井紀美子 at 17:56Comments(0)