2011年08月18日

549)ノルウエイのテロ容疑者の「日本が理想国家」?!

ノルウェーで7月に起きた連続テロ事件が1カ月近く経ち、少しずつ真相が明らかになってきています。

もう、日本ではあまり話題に上がりませんが、北欧やヨーロッパではこの事件は衝撃的で、さまざまな検証が行われています。

『ブックバード』のヘッド編集部が今フィンランドにあって、情報交換のやりとりの中でもいろいろと聞こえてきます。そして、ブレイビク容疑者ように、ヨーロッパの移民政策や他民族国家の理想に強い悪意を覚える人たちは少なくないということも・・・。

もちろんいろんな意見があって良いと思いますし、それぞれが議論されるべきことだと思います、ただ容疑者が間違っていたのは、それをテロという行為で示したことなんです。

そして、これは別の視点になりますが、、、。
この事件が明らかになる中で、

「日本が多文化主義の否定政策国家として理想!」

とブレイビク容疑者が述べていたこと。
(韓国、台湾、中国も含まれているそうですが・・・)

海外では日本はそういう国に映っているんだと、認識せずにはいられないコメントでした。

そういえば、以前インターンでお世話していたフランス人の女性が言っていました。

「日本人は民族や国の話をするときに、いつも日本人論になってしまいます。それでは話が続きません。」

オーストラリアの知人も似たようなことを言っていた記憶があります。

私としては、日本は多文化&多民族主義の良し悪しはあまり自覚していなくても、

「世界の人たちとは共存しなければ、この地球の上で生きていけない」

ということは分かっている国だと思っています。
ただ、本当にこの自覚ができていなくて、海外へのアピールができていなかったんだなあ、と思ったのでした。
日本がさらなるグローバル化を目指す中、これはとても大事なところかと思います。なぜ、そのようなイメージを、遠く離れた国の若者に持たれてしまったかを、外務省はじめ有識者の方には考えて欲しいと思います。

この北欧の国で起こった事件は、他国の火事のようなニュースのネタで「さて、あの事件から1カ月・・・」で、やり過ごしてはいけないのです。

日本人が震災後に掲げる「人と人が支えあう自立」、その「人」の中に国境はないのですから。  

Posted by 株式会社マイティブック    松井紀美子 at 10:00Comments(0)

2011年08月11日

548)子どもの詩が持つ政治的イデオロギー

震災直後、日本では詩がちょっとしたブームになりましたよね。
心のよりどころに詩を求める日本人に、気持の豊かさを確認しました。
しかし、一方で言葉の力が最大に活かされる詩が、どのようなイデオロギーで利用されていたか、、、を社会主義国(旧を含め)の詩の歴史の中に見ることができます。

と、現在9月15日発行予定の『ブックバード日本版』No6の世界の子どもの詩大特集のゲラチェック中・・・。

ルーマニア、スロべキア、スロベニア・・・・

間もなく66年目の終戦記念日ですが、日本でも戦争中は子どもの本が利用されました。

いえ、もしかしたら今も利用されているかもしれません。

無知なふりをして時代のせいにはしたくない。

原稿を読みながら思うのでした。

今回は、こんな論文から、詩を通じた国際交流などさまざまです。

英語版オリジナルの最後のページには谷川俊太郎さんの詩が掲載されています。ここに、この詩が掲載されていることのに意味があるのですが、まずは編集作業ですね。

調べ物がいっぱい。 

次号予告
http://www.bookbird.jp
  


Posted by 株式会社マイティブック    松井紀美子 at 09:13Comments(0)

2011年08月10日

547)夏休みの課題図書

毎日、暑いです。かと思えば突然の雨。

夏休みの午後は図書館や家で、子どもは本を読むほうがいいんじゃない、とか思います。

でも、小さい子どもは、親の絵本の読み聞かせで満足してくれるのですが、小学校高学年や中学生の場合、部屋に入るとゲームやパソコンに親がいなくなると、すぐに飛びつく、、、。

図書館に行ったからと安心していたら、
わあるい仲間とぽぽぽぽ―ん
エントランスのすみっこで、みんなでゲームしていたり。

「えーいゲームなんぞ捨ててしまえ!」と怒ったり、しても逆効果ですよね。

うちの子どもはそれでも、まだ読む方だと思うけど、その傾向は否めません。

で、先日面白い本を教えてもらいました。
中学生に本を進めるお話です。

このテの本はたくさんありますが、あえて書いた理由は3つ

1)ノンフィクションとして楽しめた!
2)表紙とタイトルがいい!
3)紹介している本が、何と80%私好み!

実例が紹介されているのですが、ありがちな教育指導視点ではなく、司書さんの成長として書かれているため、ちょっとしたノンフィクションよりも感動します。泣かせる、本紹介はあんまりないと思います。『図書館司書先生』とか、青春映画化もできる内容です。

2)は好みですから。特に帯の紙質が好き。

3)の80%は読んでない本もありますから。読んだら多分100%好きになるでしょう。ここまで、かぶると著者の方とお話してみたくなります。子どもの本に関する意見も、近いのではないでしょうか?

という本です。
子どもってこんなこと考えてるんだ、、、。と子どもに本を読ませたい、大人に読ませたい本です。

でも、ここの広島の子どもたちは、自然体験という読書の下地があったからこそ、読書に目覚めたんですよね。

という、ことで、夏休みは子どもにたくさん自然を経験させてあげたいと思います。

これ以上書くと、本のネタばれをしてしまう、、、、。まずい!

お勧めはこの本です。





ちなみに、私はこのテの本に結構書きこみをします。
だから古本に、赤線なんか引いてあると親近感を覚えます。
「おお!こんなことの感動している」とか、これが古本の醍醐味。



  

Posted by 株式会社マイティブック    松井紀美子 at 10:04Comments(0)

2011年08月04日

546)第2回グローバル30産学連携フォーラム

昨日経団連のカンファレンスホールで開催された、グローバル30のフォーラムに参加してきました。

海外へ行きたい大学生が減少という問題は、昨年10月国立科学博物館 日本館講堂で開催され参加した、国民読書年記念企画「シンポジウム~多様化する社会と読むこと」でも議論されていました。

私も、『ブックバード日本版』の読者対象として設定している「国際問題や教育を学んでいる大学生」と接していると、「海外」や「学び」への意識が薄く人が多いと感じます。
「何のためにその学部に入ったの?」と思うことが多いです。

ということで、その内向き大学生の目を「グローバル化する日本社会のために海外に向ける」というミッションのグローバル30のプロジェクトには大変興味がありました。

さて、感想です。

学生が海外留学に目を向けないのは
「苦労しただけの価値が就職活動で発揮するのか?」
それを気にするからだと言います。

会場からは
「留学の価値は就活ではなく生き方に出てくる」

ともっともな正論が唱えられます。

企業の人事はそこも見ている。

確かに、その通り。

しかし、今の日本企業や社会ににそんな包容力があるのでしょうか?

頑張って、頑張って、頑張ったその先に、何かある。 

普通の大学生は、今までの育ちの中で、親や周りを見ながら思っています。「そんなものは(多分)ない」

だから、「自分が損をしないような生き方」を学び、そのための「マニュアル」のみ必要とするのです。私たち世代が共感する正論は通じません。

私としては、このような正論でまとまっているこのプロジェクトに「グローバル人材が育つ要素がどれくらいあるのか、奨学金以外には見えません。

もちろん、今回の会議の中では発表されていない詳細はあると思いますが、それをプロジェクトですと言って欲しいです。プロジェクトというよりは、ビジョンしか伝わってきませんでした。(初めてなので、それはそれで興味深い話でしたが・・・)


で、思ったのが『ブックバード日本版』の「HONTSUBA」のしくみは具体性があり、大学全体に有効なのではないかと、、、。


「HONTSUBA」は海外に自分の考え(児童文学や子どもの環境に関連する国際問題)を発信したい学生に対して、論文などの発表の場を提供しています。

日本では、自分の意見を外側に発信するオフィシャルな場がすくない。と、これは、創刊当時から百々編集長がおっしゃっていました。

「若い人たちの、論文や意見を広く伝える雑誌にしたい。こんなに翻訳本が出ている、児童文学なのに学生はとても内向きです。それは、外向きの窓がないからです」

若者のブログやフェイスブックみたいな、自己監修の意見発信が増えているのも、このためだと思います。自分で窓を作ってみた…。ただ、悲しいことに自己監修の意見はなかなかアカデミックには受け入れられません。

ですからこの『ブックバード日本版』の別冊『HONTSUBA』のしくみを、子どもの本の分野だけでなく、もっと広くすればいい。
そして、その取り組みが広がれば日本のことを知りたい外国人留学生にも伝わります。

もし、実現するのであれば、そこに留学経験が人生のこやしになって、日本の産業界にも貢献している先輩社会人の方のレポートもあればいいですよね。

そこが伝われば、
きっと「頑張った先」を目指す大学生が必ず現れます。

だんだん、話がそれましたが、
「課題解決のための総論はもういい!」
日本は、もはやそんなことを言ってはいられない危機的な状況です。
目的はとても良いのですから、関係者の熱意が学生や企業に役立つ動であることを望みます。
  

Posted by 株式会社マイティブック    松井紀美子 at 10:55Comments(0)