2011年09月27日

551)怠け者が日本を救う!?

ほぼ同時期に届いた2冊の本

絵本「やぎのアシヌーラどこいった?」文庫「本と怠け者」これがどっちも、怠けモノが主人公のお話でした。

絵本の「やぎどこ」はものぐさなスタマティスじいさんが、アシヌーラという働きモノのヤギに助けられ、幸せにものぐさ人生を過ごすお話です。児童文学者 渡辺鉄太さんと加藤チャコさんコンビがオーストラリアから贈る最新作。

「本怠」は、日中はたいていごろごろしているフリーライターの実話?で、趣味の古書店めぐりとなじみの高円寺酒場で一杯飲んで語る古本のエッセイです。

「怠け者」という言葉は間違いなくネガティブなのですが、どこか陽気でポジティブな語感があります。

なぜでしょうね?

両方の本を読んでいたら、「本と怠け者」の作者で主人公の魚雷さんが「やぎのアシヌーラどこいったの」スタマティスじいさんに見えてきました。

こんなご時世ですから、なかなか怠けることも許されませんが、こんなふうにゆったりとした時間はいいなあ、、幸せだなよな~。と思います。

まあ、スタマティスじいさんは、絵本の世界なので理想のごろごろ人生で良しですね。
でも魚雷さん、エッセイでは「怠け者」系の肩書きですが、実際言うほど怠け者ではないような気がします。

だって本が1冊書けるのですから、、、。
ホントの怠け者は、分厚い本なんて書けませんよ。多分。
  


Posted by 株式会社マイティブック    松井紀美子 at 21:31Comments(2)

2011年09月22日

550)子ども文化と経済の関係について

さて、世界の児童文学誌『ブックバード日本版』9月号が出ました。
今号は、詩の特集です。
チリ、韓国、スロバキア、スロベニア、ギリシアなど、ものすごい数の子どもの詩についての研究論文がコンテンツに入っていますので、日本の多文化社会および文学を研究されている方には読み応えがある本です。

さて、この国際児童文学を研究している『ブックバード』を何年も読んでいると、経済と子どもの本というのは密接な関係があることに気が付きます。

子どもの本の役割りには「心を育てる」という目的がまず挙げられますが、やはり本質は「教育」です。

日本では、「教育」と絵本などのような「子どもの本」を結びつけることが、正しいことではないという通念がありますが、これは戦時下教育における政治利用の影響でしょう。

子どもの本を利用して「思想」を植え付けることが間違っている、というのは個人的には正しい見解だと思います。

ただ、子どもの本の持つ「思想」、与えることが「教育」いう、本質は変えることができません。

だからこそ、もっと考えないと無意識に悪意のないへんちくりんなものになってしまうのですが、、、(これが今の日本の現状?)
で、戦時下の現象を深く掘り下げる研究者はいても、子どもの本の中にある思想を唱えると、ちょっとややこしくなるのですよね。

でも海外では、子どもの本の中にある思想を明確化し教育に使うことは、悪ではないようです。

たとえば、エコ。
ブーム前から、本当に子どもの本のコンテンツにたくさん出てきました。

あたりまえのこと、と今の若い世代は思うでしょうが、
これも近年の大人の思想で、それが子どもに教育された結果、あたりまえになったのだと思います。
そして大人が子どもに与えた、エコ思想が何年か後の経済に明らかに影響しています。

宇宙や科学、、、。
宇宙に進出することがいいことだ!のような思想がじわじわと来ています。

言語、、
バイリンガル絵本も、英語だけでなくイタリア語、フランス語も増えています。


日本では上記などですが、今海外で増えている子どもの本のコンテンツキーワードは、、、、

同性、
新興国、

ゲイやレズビアンの問題は暖かく見守ろうと思いますが、新興国はちょっとキナ臭いなあ。
インドネシアやべトナムなどをテーマとした植民地政策の現代版のようなものが(無意識か意図的か?)が隠れていたりします。


そして、厄介なのは、そんなキナ臭いものが一番経済に直結しやすいこと。
そして、それが今のちいさな子どもの思想教育に意図的に利用されやすいこと。


読み聞かせ会で「みんな、わかりましたか~!」というと、
「はーい!」とかわいく手を挙げる子どもたち。

トンチンカンなままで、大人が見過ごすわけにはいきません。

日本経済を牽引する企業の皆様、ぜひ子どもの本に目を向けてください。
日本の子どもたちが、どんな「思想」を持つかが、グローバル化のカギだと思います。
そして、日本経済が本当にグローバル化するカギでもあるのです。

詳しくはブックバードをどうぞ!
http://www.bookbird.jp


  


Posted by 株式会社マイティブック    松井紀美子 at 10:22Comments(0)