2015年10月30日

599)中国文学の奥深さ、曹文軒氏 

2015年8月31日(私の誕生日)に新刊絵本『はね』を発売して約2か月、おかげ様で売れています。嬉しいのは、子どもの本の専門店など、目利きの書店員さんやオーナーから仕入れていただいていることです。
こんな風に1冊、1冊が人の目によって広がることが、子どもの本の販売には必要ですし、そうやって広がることが出版社としてはまっとうだと思っています。

なぜ、販売や宣伝力の弱いマイティブックで、この本が注目されているかというと、2014年に国際アンデルセン賞を上橋菜穂子さんと受賞した画家 ホジェル・メロさんの初日本語絵本だからです。絵本全体、その色使いなど、独特のセンスはさすがだなと、何回見てもウットリします。

ですが、、、私がもうひとつこの本で強調したいのは曹文軒先生の物語の素晴らしさです。
この本の作者 曹文軒先生は中国でも名の知れた児童文学作家で、物語には哲学的な奥深さが読み取れます。

どう生きるのかという哲学的思想を子どもたちに伝える物語の構成が流石だと思ったのですが、実は曹文軒先生の物語、翻訳はかなり大変でした。

まず、中国語の原文と、先に出ていた英語訳を付け合わせると、解釈が少し違うことが分かりました。
これは、アジアと欧米の感覚差かもしれません。ただやはり、日本では中国語から曹先生のメタファーをくみ取りたいと、日本の児童文学作家で中国語にも通じる濱野京子さんが奮闘してくれました。この他にも、中国語翻訳者などたくさんの方に協力してもらいました。

当たり前ですが、中国文学は漢文です。文章の中に「あなたは、何を思うか?」というような哲学的な呼びかけを感じるのは、漢字の奥行かもしれません。文字の少ない絵本だからこそ余計に、深く、深く読み込んで日本語にしなければなりません。中国の絵本はすごい!作業中ずっと感じていました。 

ですので、メロさんの絵はもちろんですが、曹文軒先生の物語にも注目して欲しいと思います。
そして、そこから中国文学の世界がもっと日本に広がれば、もっと中国と日本の心の距離は縮まっていくと思います。

2014年上海ブックフェアでの、曹先生とメロさん、中国語『羽毛』を手に

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http://www.amazon.co.jp/dp/490261734X




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Posted by 株式会社マイティブック    松井紀美子 at 10:41│Comments(0)マイティブックについて
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