2016年09月14日

601)オークランドで曹文軒先生国際アンデルセン賞授賞のお祝い!

2年に1回の絵本の世界大会、今年はNZのオークランドでした

 2016年8月18日から21日まで、ニュージーランドのオークランドで開催された「第35回IBBY世界大会」に行ってきました。



世界70か国から約500名がオークランドの中心部にあるアオテアセンターに集って「世界の子どもの本を考える」2年に一度の情報交換会です。
 マイティブックとしては、2008年のデンマーク(ペンハーゲン)大会から、2010年スペイン(サンチャゴ・デ・コンポステーラ)、2012年イギリス(ロンドン)、2014年メキシコ(メキシコシティ)、と10年間で5回目の参加。1回、1回では分からない世界の児童文学の流が、連続参加をすると見えるようになって、その未来にさまざまな思いを抱きます。
 大会参加費もかなり高額(日本は出版大国なので参加費も最高レベル) なので、旅費を含めるとかなり負担になるのですが、そこで得られることを大きな希望につなげて子どもの本の世界に関わっていきたいので頑張って今年も行ってきました!
 実は、オークランドは20年前に仕事でも訪問したことがあって、街の変化や当時の友人に会えることも楽しみでした。


日本の外から日本の子どもの本について語るのだ

 基調講演では、文学の考え方や、お話がどう読まれているのかなど、様々な解釈を各国の作家や研究者が登壇し議論が行われました。前回2014年に国際アンデルセン賞作家賞を受賞した上橋菜穂子さんも登壇され、自身の体験を通じたマルチリテラシーのお話しをされました。
分科会では、日本からの発表も積極的に行われ、南山大学教授の浅香さん、JBBY(日本国際児童図書評議会)の撹上さん、国立国会子ども図書館の紹介と取り組みを同館の本多さんが登壇。オーストラリアからは、メルボルンで文庫活動を行われている児童文学作家の渡辺鉄太さんがポスター発表を行いました。
 私は日本の大会参加者とは、なるべく意見交換をするようにしています。皆さん、日本ではとても多忙な著名な方が多いため、比較的時間的余裕のある大会中は一緒にお食事が楽しめます。そして、何より日本を外側から見るとグローバルな世界が話の中に広がってきます。もちろん、日本人以外でもみんな一緒に和気あいあいと、そこで会えるたくさんの人と話して食べて、今年もしっかり、ハーバーの見えるシーフードレストランや現地で人気の中華料理、少し不思議な肉料理屋など楽しんで参りました。(うまい現地飯も海外の醍醐味です。それかい!?)
このコミュニケーションが後日、本当に役立つのです。





曹文軒先生とホジェル・メロさんとの再会

 この大会では国際アンデルセン賞の授賞式も行われます。1956年から子どもの本の作家に与えられてきた(1966年から画家賞と作家賞に分かれました)、60年間続く伝統的な賞で、小さなノーベル賞とも呼ばれています。「ムーミン」シリーズのトーベ・ヤンソンさんや『かじゅうたちのいるところ』のモーリス・センダック、日本からは赤羽末吉さん、安野光雅さん、そして昨年は上橋菜穂子さんが受賞されています。
毎回、主催国が趣向を凝らしたパフォーマンスや演出が行われる授賞式ですが、オークランドでは港に建てられた「雲」と呼ばれるコンベンションセンターに、大きな立体絵本のオブジェやヤシの葉で作られたマオリ伝統の花飾りで彩られた舞台を設置。オークランドの素晴らしい夜景も楽しめる会場でした。
 ここで、2016年の国際アンデルセン賞作家賞の中国の曹文軒先生、画家賞はドイツのロートラウト・スザンヌ・ベルナーさんの授賞式が8月日に行われました。授賞式には残念ながらロートラウト・スザンヌ・ベルナーさんは欠席されましたが…。
曹文軒先生は中国初の国際アンデルセン賞受賞者です。その、表彰を祝うため会場には中国からたくさんの出版社や編集者といった関係者が集まり活気が溢れていました。
 マイティブックでは昨年、曹文軒先生の絵本『はね』を出版しています。この本は2014年の国際アンデルセン賞画家賞を受賞したブラジルのホジェル・メロさんが絵を描いているのです
発行人の私が一番びっくりしている、ダブル国際アンデルセン賞の絵本になってしまいました。
メロさんの受賞前に出版を決めた本ですが、本当によい絵本を、思い切って出版すると、こんなに素晴らしい出来事に遭遇する!マイティブック設立10年目、奇跡の1冊になりました。
 そんな曹文軒先生の授賞式でIBBY会長のウォーリー・ドンカーさんは「曹文軒先生の受賞は、デンマーク、ドイツ、オランダ、米国から集まった10名の審員のすべての票で決定した」と祝辞で述べ、国際アンデルセン賞審査委員長のパトリシア・アルダナさんは、「IBBYの重要な目的の一つは、子どもの本を通して国際理解を促進することで、国際アンデルセン賞という世界の子どもの本の賞に中国が加わったことを素晴らしく思う。曹先生は中国の強い信念を持つ作家の一人です」と曹先生の受賞を称えました。
 曹先生は、「中国のすべての子どもたちのためにアンデルセンのメダルを受け取る」と壇上で表彰状を受け取り、受賞スピーチでは『はね』にも触れ、画面に表紙の絵が映し出されました。
 この大会には、メロさんも来られています。曹先生&メロさん2人のワークショップも行われました。やっぱり2人が並んでいるだけで、感無量…。国際アンデルセン賞作家さんと親しくさせていただく機会なんて、そうそうないこと。それだけでもNZに来てよかったと思います。
感動をありがとう!!

これからの展望

 子どもの本に関わっていますが、どちらかというと読書は大人の文芸やビジネス書のほうが好きです。でも、結構絵本や児童文学は読みます。視線は「これは子どもに読ませたい!」ですね。だから児童文学の場合、完読する本のほうが少ないかもしれません。
最近は本そのものよりも、こんなにグローバルな子どもの本の世界をもっと広げたいと考えています。子どもの本という切り口で70か国も加盟しているのですよ。IBBYには。

 会社設立12年、徐々に広げたネットワークで、マイティブックは出版よりも国際イベントや企画のほうが、これからのビジネス展望が開けるのではないかと考えています。良い本は、大手からたくさん出ているし…(でも出版されない『はね』のようなよい絵本を手掛けながらね)
 今年は、シンガポールでたくさんイベントを行いましたが、来年5月はタイで子ども参加型企画を予定しています。場所もタイで今最も注目される最新テクノロジースポットTKPark.

コラボレーションしていただける企業さん大募集中です。


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Posted by 株式会社マイティブック    松井紀美子 at 18:08│Comments(0)マイティブックについて
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